クランペンボー郊外さんぽ!地元っ子の休日を1日で楽しむモデルコース

クランペンボー郊外さんぽ!地元っ子の休日を1日で楽しむモデルコース

コペンハーゲン中心部の観光を一通り終えたら、次に足を延ばしたいのが郊外の街クランペンボーです。地元の人たちが休日を過ごすエリアとして知られていて、鹿が暮らす森、世界最古の遊園地、海沿いのビーチカフェが徒歩圏内に集まっています。

この記事は、コペンハーゲン観光を数日で終わらせてしまった方で、何をしようか迷っている方や子連れでデンマークのローカルが休日にどんなことをしているか気になるかた向けです。

クランペンボーとはどんな街?コペンハーゲン郊外観光の穴場

クランペンボーは、コペンハーゲン中心部から電車でおよそ20分の距離にあるエリアです。中心駅からのアクセスがかなり良い一方で、観光地としては少し外れているぶん、コペンハーゲン中心部と比べると人出はだいぶ少なくなります。海側にはビーチが広がり、内陸側には広大な森が続いていて、日帰りでも半日でも楽しめる距離感が魅力です。この森を含む一帯は「パーフォース狩猟の景観(北シェラン)」としてユネスコの世界遺産にも登録されていて、歴史的な価値も高いエリアです。

中心部の運河沿いやニューハウンの賑わいとは違い、クランペンボーは地元の家族連れやカップルが自転車や犬の散歩を楽しむ、落ち着いた雰囲気が漂います。観光客がまだ少ないぶん、コペンハーゲンの日常の休日を垣間見られるのもこのエリアの魅力です。夏はビーチも人気が高くなるエリアで、地元の人たちが海辺で過ごす姿を身近に感じられます。

【体験談】地元っ子の休日を1日で楽しむクランペンボー郊外さんぽモデルコース

ここからは、私が実際にクランペンボーを訪れたときに歩いた順番で、モデルコースをご紹介します。カフェでのブランチから始めて、森を抜け、遊園地を覗き、最後は海辺で過ごすという、地元の人の休日をなぞるような1日です。

1. Wulff & Konstali – Bellevueでブランチからスタート

デンマーク カフェ

最初に訪れたのは、トーベック海岸沿いにあるベーカリーカフェです

焼きたてのベーカリーが大人気で、自分の好きなブランチプレートをオーダー。店内からは海が見え、食後にそのまま海沿いを散歩できる立地も気に入っています。

このお店で人気なのが、デンマークで今トレンドになっているブランチプレートです。5か7品のメニューから好きなものを選び、1枚のプレートにまとめてもらうスタイルで、日本のおばんざいの盛り合わせに近い感覚で楽しめます。あまりお腹が空いていなければコーヒーとパンを単品で頼むのも良いですが、せっかくの旅行なら少し値段は張ってもプレートを試してみる価値があると思います。デンマークの人たちも誕生日などのお祝いでよく利用していて、地元でも人気の高いスタイルです。

お店に入るとまず、単品オーダーかプレートオーダーかを聞かれます。プレートを選ぶ場合は注文用の紙をもらい(レジ前に置いてあることもあります)、その紙に自分の名前と選んだメニューを記入します。その後、店員さんの案内で席に着き、記入した紙を持って自分でレジへ行き、先に会計を済ませる流れです。会計が終わって席で待っていると、料理を運んできてくれます。
複数人で行く場合も、紙に名前を書くシステムなので店員さんが配膳時に「これは〇〇さんの分です」と間違えずに届けてくれるので安心です。

Wulff & Konstali – BellevueのGoogle Maps: https://maps.app.goo.gl/rKvmBBMP8nnKjBAQA

2. Dyrehave(イエーアスボー鹿公園)を散策

カフェから海沿いを少し歩くと、クランペンボー駅の向かいにDyrehave(イエーアスボー鹿公園)の入り口が見えてきます。広さ約11平方キロメートルの森で、樹齢を重ねた大木の間を鹿が自由に歩き回っています。
柵で仕切られていないため、驚かせないよう少し距離を取りながら観察するのがマナーです。

森の中にはPeter Lieps Husというレストラン・カフェもあり、ひと休みするのにちょうどいい場所です。

奈良公園のように、人にすぐ近づいてくる鹿をイメージして入り口付近だけを歩くと、「思ったより鹿がいない」と感じるかもしれません。実際に鹿がたくさん集まっているのは、王室が餌を与えているエリアがある公園の奥の方です。
日本の鹿のように人に慣れて近づいてくることはあまりないので、少し離れたところから静かに眺めるくらいの距離感で楽しむのが、この公園らしい鹿の見方だと感じています。

3. 馬車(ヘステヴォン)でDyrehaveをめぐる

馬車

Dyrehaveの中には、馬車(ヘステヴォン)に乗って園内をめぐるアクティビティもあります。公園の中心にあるお城のような建物(イエーアスボー城)まで行く1時間コースのほか、30分ほどの短いコースなど、3種類ほどのプランが用意されているのが一般的です。

この馬車はBakkenが手配しているものではなく、地元の御者と直接やり取りする仕組みになっていて、料金もBakkenの公式サイトには掲載されていません。御者ごとの案内では、20分コースが5人まで350クローネ前後、30分コースが600クローネ前後、1時間コースが900クローネ前後となっていました。直接馬車を引いている方に話しかけてみましょう。

観光地価格なので決して安くはありませんが、ヨーロッパで馬車に乗る機会はなかなかないので、旅行の思い出としてやってみる価値はあると思います。私自身も一度乗ったことがあり、コペンハーゲンに住んでいるとなかなか自分からは乗らない乗り物だからこそ、観光で訪れた友人と一緒に乗れて楽しかった思い出があります。

4. Bakkenで世界最古の遊園地を体感

バッケン 遊園地

Dyrehaveの中を歩いていくと、世界最古の遊園地として知られるBakkenにたどり着きます。1583年創業という歴史の重みを感じながら、昔ながらの木製ジェットコースターや観覧車を眺めるだけでも楽しい時間です。

入園自体は無料で、横浜みなとみらいのコスモワールドのような遊園地をイメージするとわかりやすいと思います。何かに乗らなければ料金はかからず、公園の一部として気軽に歩いて楽しめます。乗り物に乗る場合は1回ごとにチケットを購入するか、たくさん乗るならリストバンド(乗り放題パス)を買う仕組みです。1回あたりの料金は30〜80クローネほどが目安でした。何も乗らなくても十分楽しめますが、天気が良ければ、世界最古と言われる木製ジェットコースターだけは乗ってみることをおすすめします。

Bakkenの営業期間は例年3月末から夏にかけてがメインシーズンで、2026年シーズンは3月27日に開園しました。5月から8月にかけては毎日営業、その前後の時期は週末中心の営業となり、10月の秋休み期間や、11月下旬から12月にかけてのクリスマスシーズンにも期間限定で営業しています。1月から3月ごろは基本的に休園期間にあたるため、この時期に訪れる予定がある場合は事前に公式サイトで最新の開園スケジュールを確認しておくと安心です。日本のようにテーマパークが1年中開いているイメージで来ると戸惑うかもしれませんが、チボリ公園のように完全にクローズして園内に入れなくなるわけではなく、Bakkenには入り口のゲートがないため、休園期間でも公園の一部として敷地内を歩くことはできます。

5. Bellevue Beachで海辺のひととき

最後に向かったのは、クランペンボー駅からすぐのBellevue Beachです。建築家アルネ・ヤコブセンが手がけたことで知られるビーチエリアで、海辺にはWulff & Konstaliのビーチバーがあります。夏季は朝8時から夕方18時ごろまで営業していて、自家製のサワードウパンやスムージーボウル、コーヒーを片手にオーレスン海峡を眺めながらのんびり過ごせます。

海沿いには、白と青のシンプルなデザインが北欧らしいライフガードタワー(監視塔)がビーチ施設の一部として立っていて、写真を撮っている人もよく見かけるスポットです。デンマークの海は風が強い日は波が立ちますが、風のない日は湖のように水面が穏やかで、透明度が高く感じられることも多いです。子供たちが海で遊んでいる姿もよく見かけるビーチです。

カフェからDyrehaveの入り口、Bakken、Bellevue Beachまでは、体感としてはどこも徒歩10分から15分ほどの距離に収まっていて、駅を降りてから思った以上にコンパクトに回れる印象です。

駅のすぐ近くに森と遊園地、海辺のカフェがまとまっているのは、郊外観光としてかなり贅沢な立地だと感じます。都心に暮らしていても、少し自然が近い方まで足を伸ばしてゆっくり過ごすというスタイルは、コペンハーゲンでも人気が高まっている過ごし方の一つです。

クランペンボーへのアクセスとコペンハーゲン郊外観光のベストシーズン

アクセス方法

コペンハーゲン中心部からは、Sトーグ(近郊電車)のC線でクランペンボー駅まで一本です。ノアポート駅からは20分前後で到着し、駅を出てすぐの場所にDyrehaveの入り口があります。
切符はRejsekortやDOTのアプリ、クレジットカードのタップ決済など、通常のコペンハーゲン市内交通と同じ方法で利用できます。Rejsekortやアプリでの支払い方法をもう少し詳しく知りたい方は、デンマークの交通手段について詳しくまとめた記事もあわせてご覧ください。

デンマークの交通はどのアプリが安い?Rejsekort・DSBの違いと料金比較

おすすめの季節

Bellevue Beachやビーチバーを楽しむなら、日照時間が長く海水浴もできる夏がおすすめです。
一方でDyrehaveの散策は、紅葉が美しい秋や、人が少なく静かな冬でも十分に楽しめます。Bakkenは季節営業の遊園地のため、訪問時期に開園しているかどうかを事前に確認しておくと安心です。

持ち物と服装のポイント

Dyrehaveは舗装されていない道も多いので、歩きやすい靴があると安心です。海沿いは内陸部よりも風が強く感じられることが多いため、夏場でも羽織れる上着を1枚持っていくと快適に過ごせます。
Bakkenで乗り物に乗る予定がある場合は、現金よりもクレジットカードを用意しておくとスムーズです。

美術館めぐりと組み合わせるコペンハーゲン郊外観光プラン


クランペンボー周辺は、美術館好きにも嬉しいエリアです。

①近くのシャーロッテンルンにあるオードロプゴー美術館

クランペンボー駅からバス388番でアクセス可能。印象派の名画に加え、モダンな増築棟も見どころです。

②さらに足を延ばせば、ルイジアナ近代美術館にも立ち寄れます。

クランペンボー駅からオーレスン海岸線を北上する電車で約24分。フムレベック駅から徒歩圏内のルイジアナ近代美術館は、海を望むガラス張りの回廊や彫刻庭園が美しく、半日ゆっくり過ごせるスケールの大きな美術館です。

ただし、クランペンボー散策と美術館を1日で回るのはやや慌ただしくなりがち。
午前中にクランペンボーを歩き、午後から美術館へ向かう、もしくは日を分けて訪れるのがおすすめです。

ルイジアナ美術館は夏季を中心に夜遅くまで開館しているため、無理のないスケジュールを組むとより快適に楽しめます。
また、オードロプゴー美術館はルイジアナほど有名ではないものの、個人的にはかなりおすすめしたい美術館のひとつ。気になる方はぜひ訪れてみてください。

なお、このモデルコースは子ども連れでも楽しめる内容なので、家族での郊外観光にもぴったりです。

まとめ:クランペンボー郊外さんぽで得られる特別な1日

クランペンボーは、コペンハーゲン中心部からわずか20分ほどでありながら、鹿が暮らす森、世界最古の遊園地、海辺のカフェとビーチという、地元の人の休日そのものを体験できるエリアです。

観光名所を巡るだけでは味わえない、コペンハーゲンで暮らす人たちの日常のリズムを感じられるのがこのエリアの一番の魅力だと感じています。中心部の観光に1日追加できるなら、ぜひクランペンボーまで足を延ばしてみてください。