
フォルケホイスコーレに行ってみたいけれど、卒業後の進路が見えない。
「みんな日本に帰るの?」「そのままデンマークに残れる?」「就職はできる?」
これは、留学を検討する人が必ず気になるテーマです。
実際のところ、フォルケホイスコーレ卒業後の進路は一つではありません。そして、多くの人が想像しているよりも、選択肢は広いです。
ここでは、実際にフォルケホイスコーレを経験した立場から、卒業後のリアルを整理していきます。
卒業後すぐ帰国するわけではない
フォルケホイスコーレの学生ビザは期間が決まっています。学校が終了すれば、そのビザは終了します。
ですが、日本人の場合はここが重要です。
学生ビザ終了後も、シェンゲン協定に基づき最大90日間は特別な申請なしで滞在できます。
つまり、卒業=即帰国ではありません。
実際には、
- デンマーク国内を旅行する
- ヨーロッパ周遊に出る
- フォルケホイスコーレで出会ったの友人の母国を訪ねる
という人がとても多いです。
私の周りでも、フォルケ卒業後にそのまま数週間〜数か月ヨーロッパを旅してから帰国する人がほとんどでした。
デンマークに残る選択肢
短期的に残る人もいます。
もっとも多いのは、ワーキングホリデービザへ切り替えるケースです。在学中からレジュメを送ったり、休日を利用して面接に行き、卒業と同時に働き始める準備をしている人もいました。
コペンハーゲンやオーフスでは、カフェやレストランの仕事は比較的見つけやすい印象です。
私の周りでは、オフィス系の仕事を取った人はいませんでしたが、元保育士の友人がペダゴー(保育補助)として、美大卒でデザイナーをしている友人は陶芸スタジオで働いていました。
ただ仕事を見つけられた人はかなり努力をして知り合い経由含め片っ端から就職活動を頑張っていました。デンマークでは手に職系の仕事をゲットするのはかなりハードルが高いです。
デンマークにはポジティブリストという制度があり、人手不足の職種には就労ビザが出やすい仕組みがあります。長期滞在を考える人は、この制度を意識して動いていることが多いです。
アルバイトの具体的な探し方については、別記事で詳しく解説します。
別のフォルケホイスコーレへ進学する人もいる
フォルケホイスコーレをもう一度選ぶ人もいます。
筆者自身もそうでした。
最初は住む場所の確保という意味もありましたが、実際に生活してみると、共同生活や学びの環境が想像以上に豊かで、「もっとこの環境で挑戦したい」と思うようになりました。
フォルケホイスコーレはキャリアを保証してくれる場所ではありませんが、自分の方向性を探すにはとても強い環境です。
デンマークという土地でアパートを探すことなどが億劫になってしまったという本音もあります。
Workawayという選択肢
卒業後、Workawayを利用してヨーロッパ各地で住み込み滞在をする人もいます。
シェンゲン協定90日を利用して、牧場やエコビレッジで過ごす人もいました。
シェンゲン協定は、ヨーロッパの加盟国間(29カ国)の移動において、国境検査を廃止する協定です。日本国籍保持者は、観光・出張目的で「あらゆる180日間の期間内で最大90日間」のビザ免除滞在が可能。加盟国間はパスポートチェックなしで移動でき、2025年末以降は事前にETIAS(渡航認証)の申請が必要となる予定です。
ただし、Workawayは当たり外れが大きいという声もあります。環境が合わず、早めに切り上げた友人もいました。魅力的な選択肢ですが、慎重なリサーチが必要です。
ちなみにETIAS(渡航認証)の申請は2025年はスタートしていなかったため利用していません。
フォルケホイスコーレは就職に有利?
正直に言うと、資格はありませんし、フォルケホイスコーレに行っただけで就職に有利になるとは言い切れません。
ただし、そこで何をしたかによって意味は大きく変わります。
挑戦した経験や価値観の変化は、後の進路に確実に影響します。また、そこでの経験をストーリーとしてどのように伝えていくかで大きく価値が変わります。
フォルケホイスコーレは肩書きを与える場所ではなく、選択肢を増やしてくれる場所です。
卒業後の進路に正解はない
帰国する人もいます。
旅に出る人もいます。
ワーキングホリデーに進む人もいます。
別の学校へ進学する人もいます。
また、デンマーク移住に向けて動き出す人もいます。
フォルケホイスコーレ卒業後の進路に正解はありません。
大事なのは、「どう過ごすか」。
フォルケホイスコーレは道を決めてくれる場所ではなく、自分で選ぶための時間をくれる場所だと私は思っています。


