
デンマークに行って驚いたこと。実際に暮らして感じた文化と生活の違い
北欧の国デンマークと聞くと、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。
自転車が多い国、デザインの国、幸福度の高い国、寒いなど、さまざまな印象を持っている人が多いと思います。
筆者もデンマークに来る前は、「自転車が多い」「北欧らしいシンプルな暮らし」といったイメージを持っていました。
しかし実際に生活してみると、日本とは少し違う文化や似たような習慣に驚く場面がたくさんありました。
この記事では、デンマークで生活する中で実際に驚いたことを、体験ベースで紹介していきます。これからデンマークに行く予定がある方や、北欧の生活文化に興味がある方の参考になれば嬉しいです。
デンマークでは水道水がそのまま飲める

まず最初に驚いたのが、水道水です。
デンマークでは基本的に、水道水をそのまま飲むことができます。海外ではペットボトルの水を買う必要がある国も多いので、これはとても便利だと感じました。
もちろん、すべての人が必ず水道水をそのまま飲んでいるわけではありません。特に古い建物では水道管が古い場合もあるため、気になる人は浄水ポットを使っている家庭もあります。ブリタのような浄水ポットを使って水をろ過している家庭は、一般家庭でも比較的よく見かけます。
この感覚は、日本と少し似ている部分もあると思いました。日本でも古い建物だと水の味が気になるという理由で浄水器を使う人がいますよね。デンマークでも同じような理由で浄水をしている人がいる印象です。
とはいえ、基本的に水道水が飲めるという安心感はとても大きく、生活のしやすさを感じるポイントの一つでした。
デンマークの電車には改札がない

日本から来た人が特に驚くのが、電車の仕組みです。
実はデンマークの電車には、日本のような改札がありません。
私自身も最初は気づかず、電車を降りた後に「改札がない」と気づいて少し驚きました。
デンマークでは、スマートフォンのアプリや電子チケットを使って電車に乗ります。アプリでチェックインをして乗車し、降りるときにチェックアウトをする仕組みです。(もちろん物理カードもあります)
このシステムに慣れるまでは、チェックアウトを忘れてしまいそうで少し不安に感じることもありました。
ただ、このような仕組みが成立している背景には、デンマークの社会的な特徴があります。デンマークはよく「ハイトラストソサエティ(High Trust Society)」と呼ばれ、社会全体に信頼が根付いている国と言われています。
もちろん、完全に自己申告だけで成り立っているわけではありません。電車の中には突然検札のスタッフが乗り込んできてチケットを確認することがあります。もしチケットを持っていなかったり、チェックインを忘れていた場合には罰金が発生します。
そのため、便利ではあるものの、慣れるまでは少し緊張する仕組みでもあります。
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家の中では靴を脱ぐ文化がある
ヨーロッパの生活というと、家の中でも靴を履いたまま過ごすイメージを持っている人も多いと思います。
私もデンマークに来る前までは、そのような印象を持っていました。しかし実際には、デンマークでは家の中で靴を脱ぐ文化があります。
友人の家に招かれたときも、玄関で自然に靴を脱いで家に入る人がほとんどです。この点は、日本人にとってとても親しみやすい文化だと感じました。
日本と完全に同じというわけではなさそう…
ただ、日本と完全に同じというわけではありません。面白いと感じたのは、「ちょっとだけなら靴のまま入る」という感覚があることです。
例えば、外出の準備を終えてから「鍵を取りに行くのを忘れた」と気づいたとき、そのまま靴を履いたままリビングまで戻ることがあります。
日本人の感覚だと少し驚くかもしれませんが、デンマークではそれほど大きな問題ではないようです。靴を脱ぐ文化はあるものの、そのルールの厳しさは日本より少しゆるやかな印象でした。
コペンハーゲンの自転車の多さは想像以上
デンマークと言えば自転車が多い国として有名ですが、実際に見ると想像以上でした。
特にコペンハーゲンの中心部では、自転車専用レーンが整備されていて、通勤時間になると大量の自転車が一斉に走ります。
初めてその光景を見たときは、本当に驚きました。ぼーっとしていると自転車にぶつかってしまうのではないかと思うほど、自転車の交通量が多いのです。
ただ、印象的だったのは、自転車のルールがしっかり守られていることです。自転車専用レーンがあり、信号やルールもきちんと守られています。
そのため、デンマークで生活したあとに日本へ戻ると、歩道を逆走している自転車などを見て逆に驚いてしまうこともありました。
フォルケホイスコーレでは毎日みんなで歌う

私がデンマークに来た理由の一つが、フォルケホイスコーレという学校に通うためでした。
フォルケホイスコーレはデンマーク独自の教育機関で、試験や成績ではなく人生や学びを重視する学校として知られています。
この学校で特に印象的だった文化が「歌」です。
フォルケホイスコーレには「フォルケホイスコーレソングブック」という伝統的な歌の本があり、毎朝のアッセンブリーで学生全員が集まって歌を歌います。
これはフォルケホイスコーレの伝統として有名なので、事前に知っていました。しかし驚いたのは、学校の外でも歌う文化があることでした。
例えばバーに行くと、歌手がパフォーマンスをしているだけでなく、途中からその場にいる人たちと一緒に歌うことがあります。
また、私が滞在していたときにはサステナビリティのイベントが開催されていて、イベントのブースごとに歌を歌うパフォーマンスをしている人たちがいました。
街を歩いていると、歌を歌っている集団に出会うこともありました。もちろん道端で突然歌い出すわけではありませんが、音楽や歌が生活の中に自然に溶け込んでいる文化だと感じました。
日本で生活していたときと比べると、歌を歌うことへのハードルがかなり低い国だと思います。
デンマークでは英語がほぼどこでも通じる
海外で生活する際に気になるのが言語の問題ですが、デンマークでは英語が非常によく通じます。
スーパーやカフェ、電車の中など、日常生活のほとんどの場面で英語でコミュニケーションが取れます。
私のこれまでの滞在の中でも、「全く英語ができない」という人はいますが全然できます。日本育ちの感覚だと留学できそうなレベルで聞き取りは全然英語できる。というような人も多かったので、やはりアルファベットが同じ国は羨ましいなと思っていました。
これはデンマークの教育制度が大きく関係していると言われています。学校教育の段階から英語教育がしっかり行われているため、多くの人が高いレベルで英語を話すことができます。
外国人として生活する立場からすると、この点はとても助かるポイントでした。
デンマークは驚くほど畑が多い国

もう一つ意外だったのが、畑の多さです。
コペンハーゲンの中心部にいるとあまり気づきませんが、少し電車に乗って郊外へ行くと景色が大きく変わります。
特にシェラン島の西側や、フィン島、ユラン島などへ行くと、見渡す限り畑が広がっています。
デンマークは国土の半分以上(60%)が農地と言われており、農業がとても重要な産業になっています。
北欧というと、森の多い自然豊かな国というイメージを持つ人も多いと思います。実際に隣のスウェーデンは森林がとても多く、森の国という印象があります。
それに対してデンマークは、驚くほど畑が多い国です。
また、デンマークの地形は非常に平坦で、「パンケーキカントリー」と呼ばれることもあります。広い平地に畑がずっと続いている景色を見ると、デンマークという国の特徴を強く感じます。
デンマークの文化は日本と似ている部分もある
実際にデンマークで生活してみると、日本とは全く違う国というよりも、似ている部分と違う部分が混ざっている国だと感じました。
家の中で靴を脱ぐ文化や、水道水が飲める安心感など、日本人にとって親しみやすい部分もあります。
一方で、電車に改札がない仕組みや、歌が生活の中に自然にある文化など、日本とは大きく違う点もあります。
そうした違いを一つずつ体験していくことで、この国の文化や価値観を少しずつ理解していく感覚がありました。
海外で生活する面白さは、こうした日常の小さな違いに気づくことかもしれません。デンマークでの生活は、そんな発見の連続でした。



