デンマークで病院に行く方法|CPRありで初めて受診した流れを体験ベースで解説

デンマークで病院に行くには?CPRナンバーありの場合のGP予約方法から診察の流れ、子宮頸がん検査やピル処方の実体験まで詳しく解説。

デンマークで病院に行きたいけど、「どうやって受診するの?」「日本と何が違うの?」と不安に感じていませんか?

特にCPRナンバーを取得したばかりだと、予約方法や受診の流れが分からず、なかなか一歩踏み出せない方も多いと思います。

私自身もデンマーク滞在中に初めて病院を利用した際、事前情報が少なくかなり戸惑いました。

この記事では、CPRナンバーを持っている方向けに、実際に私が体験した「予約方法・当日の流れ・診察の様子・処方の仕組み」までをリアルな体験ベースで詳しく解説します。

これからデンマークで病院に行く予定の方や、いざという時に備えて知っておきたい方の参考になれば嬉しいです。

デンマークで病院に行きたいけど、どうすればいいのか分からなかった

デンマークで生活を始めたばかりの頃、私は「病院に行きたい時ってどうすればいいんだろう」とかなり不安でした。

日本だったら、風邪なら内科、婦人科なら婦人科、皮膚なら皮膚科というように、自分で行きたい診療科をある程度選んで病院に行くことができます。でもデンマークでは仕組みが全然違います。

しかも、日本語でまとまっている情報はそこまで多くなくて、私自身もかなり困りました。だからこそ、今デンマークで病院に行きたいなと思っている人や、これからフォルケホイスコーレや留学でデンマークに滞在する予定があって、「病院にかかる時ってどうするのかな」と何となく不安に思っている人のために、自分の体験をまとめておきたいと思います。

この記事の前提としては、CPRナンバーがすでに発行されている人向けです。観光で来ている人や、まだCPRがない人とは仕組みが違うので、その点は最初にお伝えしておきます。

私はデンマークで実際に病院に2回行ったことがあります。1回目は、子宮頸がんのチェックのため。2回目は、普段飲んでいる低用量ピルが足りなくなって、処方してもらうためでした。

どちらも日本とはかなり流れが違っていて、最初は戸惑うことも多かったのですが、一度経験するとだいぶ仕組みが分かるようになりました。

デンマークでは自分で好きな病院を選んで行くことは基本できない

まず最初に、デンマークの病院の仕組みで一番大事なのは、日本のように自分で勝手に病院を選んで予約して行くことは基本的にできないということです。

デンマークには GP制度 があります。GPというのは、簡単に言うとかかりつけ医のような存在です。CPRナンバーが発行されると、自分に担当のお医者さんが割り当てられます。そして、その担当者の情報はイエローカードに書かれています。

つまり、何か体調のことで相談したいことがある時は、まずそのGPに連絡して診てもらう必要があります。そこから「これは専門の先生に見てもらった方がいい」という判断になったら、他の病院や専門医に紹介してもらう、という形です。

私はまだそこまで大きな病気や症状があったわけではないので、他の病院に紹介される経験まではしていません。ただ、基本的にはすべてこのGPからスタートするというのがデンマークの医療の大前提だと思っておくといいと思います。

専門医に診てもらいたいと思って、その日に病院に行ける日本で育った感覚だと不便に感じるかもしれません。

私が最初に病院へ行こうと思ったきっかけは子宮頸がん検査の案内だった

私が最初に病院へ行こうと思ったきっかけは、自分の年齢的に 子宮頸がんのチェックができますよ という手紙が届いたことでした。

もちろん手紙はデンマーク語で届きます。毎回わからなかったので、学校のデンマーク人の友人に翻訳してもらっていました。

イエローカードが届いてから1か月くらい経った後だったと思います。手紙で婦人科研しの案内が来て、「せっかくだし、日本でも検査はしてきたけど少し時間が空いているから行ってみようかな」と思って予約を取ることにしました。

ちなみにこの婦人科検診の案内の紙は大学生メンバーには届いていなかったので年齢が一定以上の方のみ届くようです。

この手紙が来たことで、「あ、デンマークってこういう検査の案内がちゃんと来るんだな」と思ったのを覚えていますが、同時に英語サポートがない手紙が届き続けていたのでそこは人に頼っていました。

予約はアプリではなく電話で取った

スマートフォンを握っている

病院の予約方法についてですが、デンマーク人の友達からは「Min Læge っていうアプリで予約できるよ」と教えてもらいました。

それを聞いて私もアプリをダウンロードしてみたのですが、一度も病院に行ったことがなかった私には使えませんでした。

病院に行きたいと思う前のタイミングでアプリをちゃんと設定していて、CPRナンバーとの紐づけも済んでいれば、初回から利用できる人もいるのかもしれません。実際に、友達の中には最初から使えたと言っている人もいました。

ただ、私は「今すぐ病院に行きたい」と思っていたので、アプリではなく、イエローカードに書いてあった電話番号に直接電話しました。

私はデンマークのSIMカードを使っていたので、通話料は無料です。

電話をかけた時に、まず「英語を話しますが大丈夫ですか?」と聞いたところ、担当の方はすぐに英語に切り替えてくれました。

そこで、今どういう理由で病院に行きたいのかを説明して、さらに「できれば女性の担当者が嬉しいです」と伝えました。私はかなり待たされるのかなと思っていたのですが、意外とすぐに「じゃあ明日の午前中のXX時に来れる?」という感じで話が進んで、その場で口頭で日時が決まりました。

ここは思っていたよりずっとスムーズでしたし田舎だったせいか当日も予約しようと思えばできるけどきますか?と言われたほどでした。

市内に住んでいる方は予約がすぐに取れないなど話を聞いたことがあったのでエリアやタイミングによっては予約が取れないのかもしれません。

病院までの移動は自転車|フォルケにいるとこういう移動もリアル

私がいたフォルケホイスコーレから、そのクリニックまでは自転車で20分くらいかかる場所にありました。

私は授業を休ませてもらって、自転車で病院に向かいました。

このあたりも、日本の生活とは結構違うリアルだなと思います。日本だったら近所の婦人科に電車で行くとか、車で行くとかになると思いますが、私はデンマークの田舎寄りの場所にいたので、自転車で20分かけて行きました。

ちなみに私のいたフォルケホイスコーレでは本当に体調が悪い時は先生やサポートメンバーの方が車で生徒を病院まで連れて行っていたので、移動が難しい場合は学校の人に助けを求めれば良いと思います。

クリニックに着いてからの流れ|受付に誰もいなくて少し戸惑った

クリニックは、日本の病院のような大きな施設ではなく、本当に小さくてこぢんまりした場所でした。

着いて中に入ると、受付カウンターはあるのに、そこに誰も座っていませんでした。最初は「え、どうすればいいんだろう」と少し立ち尽くしてしまいました。

奥の方にいた女性のスタッフに声をかけたら受付で出てきてくれて、日本で言うマイナンバーカードをスキャンするような感覚で、CPRナンバーを読み取るスキャナー が受付にあるから、それをピッとしてくださいと言われました。

イエローカードのコードをスキャンして受付完了、という感じです。

その後は、隣のドアを開けたところに待合室があるので、そこで待っていてくださいと言われました。

日本だと、初診の時は紙に住所や症状を書いたり、保険証を出したり、熱を聞かれたりすることが多いと思います。でもこの時は、特にそういったやり取りはありませんでした。もちろん、風邪の症状で行ったわけではないからというのもあるかもしれませんが、私の場合はとにかく スキャンして待つだけ でした。

待合室の雰囲気は日本と少し似ていた

待合室は、日本とまったく違うというわけではなく、少し似ているところもありました。

病気関連のパンフレットやカタログのようなものが置いてあったり、子どもが遊べるスペースのような場所があったりして、全体としては小さいカフェみたいな空間でした。

広さとしては10畳から12畳くらいだったと思います。椅子が何席か置いてあって、そこで5分から10分ほど待ちました。

その後、前の人の診察が終わったタイミングで、私の名前が呼ばれました。

子宮頸がん検査の流れ|先生は若くて英語もとても自然だった

最初に受けたのは婦人科検診だったので、担当してくれたのは女性の先生でした。

かなり若い先生で、たぶん30代くらいの女性でした。英語も本当に自然で、初対面の時も「今日はどうする?」みたいな感じで、とてもフラットに話してくれました。

診察自体は、日本の婦人科検診とそこまで大きく違うわけではありません。ただ、私がかなり驚いたのは、診察台のある部屋の作り でした。

日本だと、何かしらカーテンで仕切られていたり、準備するスペースが少し隠れていたりすることが多いと思うんですが、その時の部屋はかなり広くて、そこに婦人科検診のための診察台がどんと置いてある感じでした。

部屋に入って最初に「え、このままここでズボンと下着を脱いで上がるの?」という感じで心の中でびっくりしていました。カーテンも特になかったので、衝撃の方が大きくて、その時は逆に恥ずかしさはあまり感じなかったです。

言われた通りに準備をして診察台に上がって、検査自体はささっと終わりました。

終わった後は、「はい、終わりました」という感じで言われるので、その場でまた自分でジーンズと下着を履いて、デスクのところに戻って先生と少し話すという流れでした。

ここも、日本と比べるとだいぶあっさりしていました。

検査結果はアプリに届く|個人的なメッセージまで添えてくれた

minlaegeapp.dk

子宮頸がん検査の結果については、「結果が出たらアプリで送るからね」と案内されました。

その時に説明されたのは、Message from doctor のようなページで、Min Lægeの中にあるメッセージ欄に医師から直接通知が来るということでした。

もし何か問題があれば、そこからまた予約を取ればいいし、特に問題がなければ結果を見て完了、という感じです。

実際に届いたメッセージは、単なる事務的な結果通知というだけではなくて、「問題ありませんでしたよ」という内容に加えて、私がその頃引っ越しを控えていたこともあって、「引っ越し頑張ってね」「いい週末を過ごしてね」といった個人的な一言も添えられていました。

かなりいい先生だったので、引っ越しで担当が変わってしまうのが名残惜しかったです。

2回目は低用量ピルの相談|日本で飲んでいたピルを持参した

もう1回病院に行ったのは、低用量ピルを処方してもらうため でした。

私は日本で「マーベロン28」という低用量ピルを何年も処方してもらって飲んでいたのですが、デンマーク滞在中に足りなくなってしまいました。

それで、病院で相談することにしました。

診察ではまず、「今何のピルを使っているの?」と聞かれました。私は実物をそのまま持って行っていたので、それを見せながら説明しました。

すると、「残念だけど、デンマークではこのピル自体は取り扱っていない」と言われました。でもその後すぐに「同じ成分のものがあるから、それを処方できるよ」と説明されました。

ここで私が思ったのは、自分が普段飲んでいる薬の現物を持っていくのはかなり大事 だということです。名前だけを英語で説明するより、実物を見せる方が絶対に早いし、相手も確認しやすいです。

ピルは何か月分欲しい?値段も聞けば教えてくれる

定量ピル

その場では、「何か月分欲しいか」ということも聞かれましたし、値段についても、こちらが聞けば教えてくれました。

たぶん私が自分で質問したから答えてくれたんだと思いますが、デンマークの医療って、日本みたいに何でも先回りして全部説明してくれる感じではないので、気になることは自分から聞いた方がいいと思います。

処方箋は紙ではなくアプリに届く|かなりスマート

デンマークで便利だなと思ったのが、処方箋が紙ではない ことでした。

日本だと、診察の後に紙の処方箋をもらって、それを薬局に持って行く流れが一般的だと思います。でもデンマークでは、処方箋そのものがそのままアプリに送られます。

つまり、病院で診察が終わったら、もうその情報がデジタルで薬局とつながっている状態になります。薬局では、そのアプリの画面を見せたり、情報を確認してもらうだけで薬を受け取れるようになっています。

かなりスマートでした。

しかも、処方箋の期限を見たら、2025年に受診したのに2027年9月頃まで有効になっていて、「こんなに長いんだ」と少し驚きました。

薬局での受け取り方法|Apotekで番号を取って待つ

薬局は Apotek と呼ばれていて、街中に結構あります。

デンマーク国内であればどこの店舗に行っても大丈夫です。

薬局の店内に入ると、受付用のスクリーンが置いてあって、そこで「薬を受け取りに来ました」というようなボタンを押して順番待ちをします。

番号が発行されて、自分の番号が呼ばれたら受付に行く仕組みです。問題はこの番号が デンマーク語で呼ばれる ことです。

なので、デンマーク語の数字がある程度分かると楽だと思います。でも、もし分からなくても、カウンターの人に聞けば優しく教えてくれると思います。

デンマーク語を勉強したことがある方はご存知だと思うのですが、数字の読み方が反対になったりする法則などかなりトリッキーなので最初は少し緊張しました。でも自分の番号を聞き取ることができたのは嬉しい出来事でした。笑

薬局ではジェネリックにするか聞かれた|日本と少し似ている

受付で呼ばれた後は、「安い薬でいいですよね?」というようなことを聞かれました。

私は何も考えず「じゃあ安い方で」とお願いしました。

待っている間にジェネリックのことか!っと思いましたが、質問のされ方がシンプルでいいなと思いました。もっと安い同じ成分の薬にするかどうかです。これは日本と少し似ていますよね。

担当の方が必要な薬をその場で持ってきてくれて、その場でクレジットカードで支払いをして完了でした。

ここも、日本みたいに薬の飲み方をすごく丁寧に説明してくれる感じではなく、「はいどうぞ」という感じでかなりあっさりしていました。

低用量ピルだったからというのもあるかもしれませんが、全体的に日本より説明は少なめです。

ピルの値段は日本より少し安い印象だった

ピルの料金については、今手元ではっきりした金額が確認できないのですが、体感としては日本より少し安いと感じました。

たしか1シートあたり1,000円ちょい、1,200円前後くらいだったような記憶があります。ものすごく安いというわけではないけれど、日本で1シート2,000円〜3,000円くらいするものを大量に買って持ってくるよりは、こちらで同じ成分のものを処方してもらった方がいいな、という感覚でした。

そして何より、処方してもらった薬はマーベル28と同じ成分のものだったので、飲んでいて特に副作用が強くなったり、違和感が出たりすることもありませんでした。

だから、普段飲み続けているピルがある人は、自分が使っている薬を持参して相談する のが一番いいと思います。

デンマークの病院は全体的にシンプルで、自分から動く必要がある

2回病院に行って感じたのは、デンマークの病院は全体的にかなりシンプルだということです。

受付も簡単だし、診察もわりとあっさりしていて、薬もデジタル処方ですぐ薬局に行ける。全体として無駄が少なくて、スマートです。

ただ英語は基本的にどこでも通じますが、医療英語となってくるとわからない単語が沢山出てくるのでその度に質問していました。

その一方で、日本みたいにものすごく丁寧に案内してくれるわけではないので、自分から聞く姿勢は必要だと思います。

でも、一度経験してしまえば「こういう感じなんだな」と理解できるので、最初の不安が大きいだけで、2回目以降はかなり気持ちが楽になると思います。

まとめ|CPRがあれば、最初の一歩さえ分かれば大丈夫

デンマークで病院に行く方法は、日本とかなり違います。

自分で好きな病院を選んで行くのではなく、まずはGPに連絡するところから始まるし、処方箋も紙ではなくアプリで届きます。受付もかなり簡単で、全体的に日本よりずっとシンプルです。

最初は「本当にこれで合ってるのかな」と不安になると思います。私もそうでした。でも、実際にやってみると、一つひとつの流れはそこまで難しくありませんでした。

CPRナンバーが発行されていて、イエローカードが手元にある人なら、まずはそこに書かれている情報を確認して、必要があれば電話してみるのが第一歩です。

フォルケホイスコーレや留学でデンマークに来る予定がある人、すでに住んでいて病院に行きたいと思っている人にとって、この記事が少しでも不安を減らすきっかけになれば嬉しいです。